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RPO(採用代行・アウトソーシング)は今後ますます企業にとっての救世主的存在へ。
リクルート社によると、9月1日時点での22年卒就職内定率は90.0%。だいぶ佳境になってきましたね。
23年卒採用活動も始まっている今、年間通して途切れなく採用活動に関わる業務に取り組まれている新卒採用担当者様も多いことと思います。
今回は、これまで多業界にわたって新卒採用支援をさせていただいている弊社ROGCからの知見と、毎年大学での就活支援を通してわたくしに届いた学生からの声を織り交ぜながら、『RPO(採用代行・アウトソーシング)は今後ますます新卒採用担当者のみならず、企業にとっての救世主的存在になる!』というテーマでお届けします。
■RPO(採用代行・アウトソーシング)がますます求められる背景
自社のほしい人材を採用するには、正直、手間暇がかかるもの。
採用代行・アウトソーシングとは、採用活動におけるさまざまな業務を代行・サポートするサービスのことです。採用プロセスのアウトソーシングを指すため、「RPO」(Recruitment Process Outsourcing)とも呼ばれていますよね。
採用市場のなかでも、とくに新卒採用は社会的な変化や経済による動向、景況感の影響を受けやすいのが大きな特徴です。また、ナビサイトや人材紹介のほか、逆求人型であるダイレクトリクルーティング、リファラルなど、採用手法やツールも年々多様化され、トレンドにもアンテナを張っていなければなりません。
それに伴い、新卒採用担当者が関わる採用業務は多岐にわたり、コア業務とノンコア業務があるなかで、ノンコア業務に時間を取られてしまうといった現状も多く、これをなんとかしたい・・・と思いながら、手が付けられていないことも多々あります。
昨今ではコロナ禍における業績悪化に伴って、アウトソーシングできる部分はアウトソーシングにして、採用予算の削減をしたいといった経営者の思惑もはたらくようになりました。
このような背景があり、新卒採用担当者のみならず、経営者の考えも相まって、今後ますますRPO(採用代行・アウトソーシング)が求められるようになることが予想できます。
■どこからどこまでやってくれるの?
実際に、新卒採用におけるRPO(採用代行・アウトソーシング)の業務範囲はどこからどこまでを含んでいるのでしょうか。代表的な業務範囲は以下のあたりです。
1)新卒採用戦略・採用計画のサポート
自社の採用戦略や採用計画の立案、求める人物像(ペルソナ)の明確化をサポートします。このフェーズでは、しっかりとヒヤリングをしつつ企業の現状や課題を把握したり、昨年までの採用活動に関する反省を踏まえたうえで戦略を練り直します。コンサルタントがマクロ的な経済状況や新卒採用市場の動向を読みながら、コンサルティングをしていきます(採用コンサルタントの大きな腕の見せ所の一つですね)。
2)母集団形成の代行・サポート
母集団形成のフェーズでは、以下のような業務を委託できます。
●自社の課題と要望に適した採用手法やツールの選定
●自社に合う求人媒体や人材紹介会社の選定
●求人広告の原稿作成・掲載・運用代行
●逆求人型ダイレクトリクルーティングの代行・運用(ターゲット選定、承認率を上げるスカウトメール文面の作成、スカウトメール代行など)
●会社説明会やインターンシップの企画・実施サポート
●インターンシップから本選考に進む歩留まりのサポート など
企業規模や採用したい人物像によって手法やツールは異なります。それぞれ特徴がなかで、何が最適で効果が出やすいのか、比較検討しながら見極めて選定していきます(知見のストックがあるコンサルタントだからこそできることですよね)。
3)応募者管理の代行・サポート
応募者管理では、以下の業務を委託することが可能です。
●応募者の書類管理
●承認後やエントリーの対応
●書類選考の合否通知
●面接の日程調整
●日程変更の対応 など
応募者の管理は応募人数が多くなるほど、どんどん煩雑になるため、採用担当者泣かせともいえます。アウトソーシングするメリットは大きいですね。
4)選考・面接の代行・サポート
選考・面接のフェーズでは、応募者のスクリーニングや面接代行の委託が代表的です。応募者が多い場合には「どんな人物を採用したいのか」、求める人物像をしっかりと擦り合わせしたうえで、採用担当者だけでは対応しきれない一次面接の代行・サポートをしていきます。
もちろん、面接官トレーニング研修の実施も対応範囲です。
5)内定者フォローの代行・サポート
内定後の対応についても、以下のあたりを委託することができます。
●内定者へのフォロー企画・運営サポート
●入社前の内定者研修の企画・実施サポート
内定者フォローは、入社式まで辞退を防ぐために重要な業務です。内定ブルーに陥って辞退されないように、内定者同士のつながりを持ったり、継続的にコミュニケーションをとっていきながら、動機形成をしていきます。
・・・と、ここまでざっと挙げてみましたが、1~5の各採用活動フェーズにおいて、新卒採用担当者様の業務の多さと言ったら・・・!大変な業務です><
■やっぱり重要・・・個別感という「質」
RPOを検討する際、実際には業務の多さ(数)を解決しよう、というだけの話ではないんです。
上記の5つのフェーズではどれも大事ですが、採用戦略を策定した後、最初のフェーズとして母集団の形成がとても重要になってきます。なぜなら、母集団が集められなければ、その後のフェーズには進めないからです。
そう、「数」のみならず、「質」もポイントになるんですね。
こんなデータがあります。株式会社OCEAN GATEが実施した、企業からスカウトを受けた経験のある22卒就活生109名を対象に行った「スカウト求人に関する就活生の本音調査」によると、4割の22卒就活生が、テンプレのスカウトメールで企業イメージが「悪くなった」との回答がありました。『数うちゃ当たる』スカウトは逆効果・・・!
もしも、テンプレスカウトメールを採用担当者様が打っているのだとしたら(代行会社がやっていないことを願って)、時間が取られるうえに、効果がないなんて・・・と悲しくなっちゃいますよね。
ダイレクトリクルーティングがまだ珍しくて、出始めの頃だったら就活生は気づきづらいのかもしれません。ですが今はもう就活生もダイレクトリクルーティングにはよく慣れています。
一方で、慣れていながらもスカウトメールによっては「あ、ちゃんと見てくれてるんだな」と好印象を持ち、エントリーに進むことは十分にあります。
実際、私が就活支援をしている大学の就活生から話を聞くと、これまで興味を持っていなかった業界や全く知らなかった企業からスカウトメールをもらい、読んでみたら、「あ、個別感がある・・・ちゃんと読んでくれたんだ」と好印象。
そして、「自分のガクチカに興味を持ってくれたんだ」と評価してくれたようでうれしく感じたり、「自分のこの強みがもしかしたらこの会社で活かせそうなのかな」「社風が合いそうかな」とぼんやりとイメージできるようになったりして、「じゃあ、ひとまずエントリーしてみようかな」という気持ちが喚起されていくことも、また事実です。
第一印象となる入口のところで手抜き感が伝わってしまったら、あとはないですよね。数も質も大事、ということがよくわかります。
また、開封してもらうためには、メールタイトルも興味を惹くものが必須。就活生からの声として「スカウトメールたくさん来るけど、なんだかどれも同じような感じだから、開いてない」という声もよく聞きます。
どんなタイトルならば開封率が上がるか、何時頃にスカウトメールを送れば開封率が上がるか、どんなメール文ならば承諾率が上がるか、そもそもこの開封率や承諾率は高いのか低いのか・・・といったことは知見のストックがないと、対策も判別も難しいといった側面もありますね。
■RPOは新卒採用担当者様も経営者様も・・・つまり企業の採用活動の救世主
どのフェーズにおいても、どれもきめ細やかな対応が求められますし、長期にわたる業務です。そして一息つく暇もなく、次年度の採用活動に突入・・・というサイクル。かといってマンパワーを増やすのも現実的には難しいといった場合、採用担当者様だけで対応するのは限界がありそうです。
どのフェーズは自社でできて、どのフェーズはできないのか、そのすみ分けを相談しながら決めて、採用担当者様がいかにコア業務に注力することができるか・・・それが新卒採用活動の成果にもつながります。
弊社ROGCでは、大企業から中小企業まで様々な業界における新卒採用をご支援しています。それだけいろんな相談が寄せられていますので、知見や事例のストックも十分。RPOちょっと気になる・・・という企業様、ぜひお気軽にお問合せください^^
(おしまい)